数量化3類 : Quantification Method of the Third Type
概要
数量化3類は、名義尺度からなる質的データを用いた因子分析といえます。特徴の似通ったカテゴリーやケースを見つけ出します。
0/1型のデータとカテゴリーコード(1からの連続した整数)のデータとに対応しています。分析の結果、抽出した軸ごとにカテゴリースコアが求められます。
また、1つも反応のないカテゴリーやケースは分析実行時に自動的に除かれて計算されます。
分析例ファイルのダウンロード
数量化3類を使用する際のデータの形式やダイアログの指定方法、出力結果などを以下のExcelファイルからご確認いただけます。ダウンロードしてご参照ください。この分析例ファイルは、製品をご購入された場合にも自動でインストールされます。
なお、エクセル統計の無料体験版では、分析例ファイルのデータを実際に分析してみることができます。
処理対象データ
データベース形式
データサイズ範囲 | 処理対象データ | ||||||
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行数 | 列数 | 総カテゴリー数 | 数値 | 文字列 | 空白 | ||
データラベル | 3~10,000行 | 1列 | - | ○ | ○ | ○ | |
分析に 用いる 変数 |
0/1型 | 3~10,000行 | 2~100列 | - | ○※1 | 欠 | ○※2 | カテゴリー コード |
3~10,000行 | 2~50列 | 2~100カテゴリー | ○※1 | 欠 | 欠 |
※:○…処理可、×…処理不可、欠…欠損値として除く
※1:負の数の使用は不可
※2:空白は0として処理
設定項目
Excelの[エクセル統計]タブから、[多変量解析]→[数量化Ⅲ類]を選択すると以下のダイアログが表示されます。
「変数」タブ
- データ入力範囲 必須
- データ入力範囲の変更を行う場合、[変更]ボタンを選択します。データ入力範囲のダイアログが表示されるので、データ入力範囲を設定して[戻る]ボタンを選択します。なお、データ入力範囲の先頭行は変数名となります。
- データラベル
- [変数リスト]からデータラベルの変数を設定します。
- 分析に用いる変数 必須
- [変数リスト]から分析に用いる変数を設定します。「文字列」が入力されているケースは分析対象から除かれます。「データの種類」が[0/1 型]の場合、「空白」は 0 として扱います。「データの種類」が[カテゴリーコード]の場合、「空白」が入力されているケースは分析対象から除かれます。
「オプション」タブ
- データの種類 必須
- データの種類として[0/1 型]と[カテゴリーコード]のいずれかを選択します。0/1 型とは 0 と 1 からなるデータを、カテゴリーコードとは 1 からの連続した整数を表します。
- サンプルスコアを出力する
- 分析により得られたカテゴリースコアを変数にあてはめてサンプルスコアを計算する場合、このチェックボックスをオンにします。
出力内容
ケースの要約 | 有効ケース、不明ケース、全体の「サンプルサイズ」と「割合」が出力されます。不明ケースには反応のないケースも含まれます。 |
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クロス集計表 | 各アイテムの各カテゴリー間の反応数のクロス集計表 |
相関行列 | 各変数間の相関係数の行列 |
固有値表 | 各軸の「固有値」、「寄与率」、「累積寄与率」、各軸のカテゴリースコアとサンプルスコアの「相関係数」(固有値の平方根) |
カテゴリースコア | 各アイテムの各カテゴリーに対する各軸のカテゴリースコア |
グラフ用データ | グラフ作成用のデータ |
【グラフ】カテゴリースコア | 各アイテムの各カテゴリーに対するカテゴリースコアを表す横棒グラフです。最大10軸まで出力されます。 |
【グラフ】第1軸×第2軸 | 第1軸を横軸、第2軸を縦軸にとり、カテゴリースコアをもとに各アイテムの各カテゴリーをプロットした散布図 |
サンプルスコア※ | 各ケースに対する各軸のサンプルスコア |
※:ダイアログで[サンプルスコアを出力する]にチェックを入れた場合に出力します。

